鼻中隔延長早期修正:術後46日での修正術 延長肋軟骨全摘 鼻中隔再建

患者様は、以下の悩みがあり、韓国で初回手術を受けられました。

・鷲鼻

・斜鼻

・団子鼻

ところが結果はご自分の想像と異なり、

・鼻先は上に向きアップノーズ

・鼻が高すぎてピノキオのようになった

ということで来院されました。
 

韓国の病院では、以下の手術を受けていたようです。

・ハンプ削り

・斜鼻修正

・団子鼻を軽減する鼻中隔延長術

実際この患者様の手術は、

肋軟骨による鼻中隔延長でしたが、鼻中隔軟骨も採取され、これらが鼻尖に追加移植されていました。なぜ耳珠軟骨移植を選択しなかったか疑問です。


また多くの肋軟骨が鼻中隔部に移植されており、そこまで必要だったのか理由がわかりませんでした。
 

術前と術後6ヶ月

整形手術前後のプロフィール画像。左側が手術前、右側が手術後の比較。

この患者様は、当院で、延長軟骨の全摘を希望されました。
鼻中隔軟骨が採取された上、残存鼻中隔軟骨は、広範囲で肋軟骨で挟まれ、軟化を認めました。その影響で鼻尖の高さを維持することができないため鼻中隔から摘出した肋軟骨をさらに薄くして脆弱な鼻中隔軟骨を補強し、鼻中隔再建を行いました。

そして下外側鼻軟骨(鼻翼軟骨)を修正し、耳珠軟骨を使って軟骨形態を修正しました。また韓国ではハンプの減量を受けていたのですが、鼻背に凹凸を認めたため、さらに削ってスムースに形成しました。

画像は、術前と、術後6ヶ月後のものです。

鼻先は希望通り低くなり、鼻中隔を補強したので鼻尖の高さは維持され、アップノーズも発症しませんでした。初回手術の前の自然な鼻を再現できました。

顔の左右の側面を比較した画像。左側は施術前、右側は施術後の状態を示している。

この方は、

初診時に直近に空きがあったので、術後1ヶ月16日で修正ができました。韓国での手術前の鼻形態を再現できたのは手術から46日であったことも考えられます。

また鼻中隔軟骨が著しく軟化していたのですが、摘出して肋軟骨に骨化がなくさらに薄くすることができたことも良い結果が得られた要因になっています

しかし、この症例の結果を見て、過度に期待しすぎないでください。

元に戻るかどうかは、以下に大きく依存します。

・前医が過度な手術をしていないか

・軟骨膜を温存して手術を行ったか

・瘢痕増殖と拘縮の程度

修正では完全に元に戻らなくても、

可能な限り

元の鼻に近づけるようにはします。早期の手術希望者の中には、パニックになっているだけで、6ヶ月待つべき方もいらっしぃます。

当院が早期オペをするのは、来院前の手術によってQOLが一気に下がり、日常生活に支障が出ている方です。少し気に入らない、ちょっと大きいかも、ちょっと突っ張る、という程度で安易に早期修正は考えない方がよいです。

待てば良い結果が出る可能性もあります。

ー手術料金ー

・ハンプ修正 385,000円(税込)

・鼻中隔延長・全摘 440,000円(税込)

・鼻中隔再建(摘出肋軟骨) 220,000円(税込)

・下外側鼻軟骨修正術+耳珠軟骨移植術 550,000円(税込)

別途術前検査料、診察料を要します

*上記料金は2024年6月時点の料金として換算されています

*モニター割引があります

美容手術のリスクについてのリスト

銀座すみれの花クリニック

院長 横山才也

日本形成外科学会認定形成外科専門医

日本美容外科学会JSAPS認定美容外科専門医

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鼻中隔軟骨による鼻中隔延長術の修正:延長部亜全摘 術後7ヶ月

他院における鼻中隔延長術から

2ヶ月半後に

修正目的で当院を受診されました。

この患者様は前医とモニター契約を

しており、修正術は4ヶ月間行うことが

できませんでした。

患者様の修正希望は

・高くなった鼻根~鼻背を

 元の高さに戻す

 (留置されたシリコンプロテーゼ鼻根部の

  厚さは4.3~4.5㎜でした)

・高く尖った鼻尖を元の

 高さ程度に戻す

・薄くなった鼻尖の皮膚を

 改善する

・・・でした。

鼻中隔延長術から5ヵ月後に

以下の修正術を行いました。

・シリコンプロテーゼ摘出術

・鼻中隔延長部亜全摘

・下外側鼻軟骨修正術+耳珠軟骨移植術

・鼻尖部真皮脂肪移植術

左:術前  右:術後7ヵ月後

鼻の整形手術前と7か月後の比較写真

↓術前 正面

女性の顔のクローズアップ。肌は健康的で、眉毛が整えられている。目は見えないように加工されている。

↓術後7ヶ月

顔の正面を向いた女性のアップ写真。肌は滑らかで自然なトーン。

↓術前 斜位①

横からの女性の顔の写真、顔色は健康的で、軽いニキビ跡が見える。

↓術後7ヶ月

女性の顔の横顔、皮膚が滑らかで自然な輝きを持つ。

↓術前 斜位②

顔の横顔を捉えた写真。髪は暗色で、ヘッドバンドを着用。肌は明るく、少しの赤みが見える。背景は淡い色合い。

↓術後7ヶ月

横向きの女性の顔のアップ。自然な表情で、肌は滑らかで清潔感がある。

↓術前 側面

顔の横からのプロフィール写真。髪は後ろにまとめられ、背景は薄い色。

↓術後7ヶ月

女性の側面の肖像。肌の質感と髪のスタイルが見える。バックグラウンドは淡い色。

↓術前 鼻孔側

顔の一部が映っている写真で、鼻の上部と眉毛が見える。

↓術後7ヶ月

鼻のクローズアップ写真

経過は順調で

術後7ヶ月でフォローを

終了しました。

ー手術料金ー

・シリコンプロテーゼ摘出術 176,000円(税込)

・鼻中隔延長部移植軟骨亜全摘 440,000円(税込)

・下外側鼻軟骨(鼻翼軟骨)修正術+耳珠軟骨移植術 

             550,000円(税込)

・修正における鼻尖部真皮脂肪移植術 440,000円(税込)

別途術前検査料、診察料、麻酔料、薬剤料を要します

*上記料金は2024年10月時点の正規料金です
*モニター割引があります

美容手術のリスクに関するリスト

銀座すみれの花クリニック

院長 横山才也

日本美容外科学会JSAPS認定美容外科専門医

日本形成外科学会認定形成外科専門医

【専門医解説】鼻の拘縮とは?

「拘縮鼻の修正」として派手に変化させた症例を見たとき拘縮鼻の定義を疑う

「鼻の拘縮を修正した!」「拘縮鼻がこんなにきれいになりました!」という症例をたまに見かけます。拘縮についてきちんと学んでいない医師の発信も見かけます。拘縮とは一体どのような状態を指すのか、長年多くの鼻の修正手術を手がけた経験から解説します。

「拘縮」とは何か

鼻の手術後には、ほぼ必ず創傷治癒の過程で瘢痕ができます。しかし、

瘢痕があること=拘縮ではありません。

拘縮とは、形成された瘢痕組織が収縮することによって、周囲の皮膚・軟部組織や鼻の構造が引っ張られ、鼻の形態そのものが短縮・変形している状態です。

鼻形成術後の contracted nose に関する系統的レビューでも、基礎病態は「軟骨性支持組織の障害」と「それを覆う瘢痕組織の収縮」の組み合わせとして説明されています。典型的には、

  • 鼻が以前より短くなる
  • 鼻尖が頭側へ引き上げられる(upturned / overrotated tip)
  • 鼻孔が正面から目立つ
  • 鼻柱が後退する
  • 鼻尖・鼻翼などが瘢痕によって引きつれる
  • 皮膚・軟部組織の伸展性が低下する

といった変化を呈します。

「硬い鼻」と「拘縮鼻」は別

例えば鼻中隔延長術後には、移植軟骨によって鼻尖の可動性が低下し、「鼻が硬くなった」と感じることがあります。また、複数回手術をすれば瘢痕も増えます。硬くて手術をするのが大変になります。

しかし、それだけで拘縮鼻という診断にはなりません。

構造物による硬さ
と
瘢痕収縮によって鼻が短縮・変形する拘縮
は区別する必要があります。

実際、重度の拘縮鼻( contracted nose) では、瘢痕によって皮膚・軟部組織が伸びなくなっているため、手術では、瘢痕解除、解除によって皮膚軟部組織を伸展させ、下外側鼻軟骨(鼻翼軟骨)の自由度を回復させる、そして必要に応じて鼻の支持構造の再建まで行います。

感染した鼻=拘縮ではない

感染は拘縮の重要な原因の一つではあります。

感染や異物反応→炎症→強い線維化→瘢痕収縮、という経過によって拘縮鼻になることがあります。シリコンなどの異物による慢性炎症によっても拘縮は発生します。

しかし、

「感染したことがある」→「現在の鼻は拘縮鼻である」

とはなりません。

感染後であっても、鼻の長さや鼻尖位置、皮膚の伸展性などが保たれていれば、少なくとも外見だけから「拘縮鼻」と断定することはできません。

早期に感染に対する治療を行えば、瘢痕ができても拘縮に至らないことがあります。

診断について

形成外科医でも「拘縮」という正確な定義を知らなければ拘縮鼻の診断はできません。皮膚、軟骨を含む軟部組織の自由度の欠落、組織そのものの引きつれなどを、総合的に判断して拘縮の有無を診断します。

術後感染の拘縮(拘縮鼻)、術後瘢痕、鼻中隔延長による硬さ、手術にともなう変形、これらは全て異なります。

当院の拘縮の修正症例(モニター症例のみ)

症例1:他院にて感染したことによる拘縮(ブログ公開予定)

顔の再建手術前(左)と手術後6か月(右)の比較写真

症例2:他院にて感染したことによる拘縮 

アメブロ記事

術前と術後5ヶ月の顔の比較写真

症例3:他院術後感染で鼻尖外側から鼻孔内に瘻孔(穴)ができ、拘縮によって鼻尖・鼻柱が著しく偏位した

当院アメブロ記事

美容施術前の女性の顔写真(正面)

症例4:変形鼻(感染ではない慢性炎症による拘縮)

シリコンプロテーゼが拘縮により偏位したためシリコンプロテーゼを抜去。変形を起こした鼻 

当院アメブロ記事

手術前面の写真と手術後3カ月の写真の比較。

症例5:他院術後感染後の拘縮(右は拘縮を起こしている画像です)
Youtube動画「異物感染」

症例6:他院にて7回の手術と3回の感染による拘縮

当院アメブロ記事

施術前の顔の側面写真

症例7 韓国で寄贈肋軟骨による鼻中隔延長を受けたあとMRSA感染を起こし拘縮したケース

術前と術後3年6ヶ月の顔の比較写真

(ブログ公開予定) 

拘縮鼻の本質的な治療

① 原因の除去(シリコンなど異物を除去する)
② 拘縮した瘢痕・癒着の解除
③ 皮膚・軟部組織の可動性を回復
④ 変形した下外側鼻軟骨(鼻翼軟骨)などの自由度の回復
⑤ 必要に応じて鼻の支持構造を再建(鼻中隔延長術・再延長術・ストラット再建術・鼻孔縁下降術など)
⑥ 過度に皮膚を伸展させない(鼻を高くしない)

重症例ではその再建材料として肋軟骨などの自家組織が必要になりますが、高くてきれいな鼻というのは一旦諦め、安心して生活できる鼻を目指すことが大切です。

高く伸ばし過ぎる合併症には以下のようなものがあります。

  • 皮膚そのものが萎縮していく
  • 鼻尖が平坦化していく
  • 鼻唇角が広がる(アップノーズ)
  • 鼻尖鼻翼境界(鼻翼溝)が陥没する
  • 鼻尖鼻柱が偏位する
  • 左右非対称になる    など

終わりに

拘縮を起こした鼻を修正するのは本当に難しいことです。皮膚が容易に伸びませんので、鼻を高くすることを望む場合、皮膚や軟骨に相当な負荷をかけるためリスクが高くなります。このことについて一般の方もよく知っていただき、特に本当に拘縮を起こしている方が「拘縮していても普通の鼻中隔延長ができる」と誤解することのないよう、SNSで沢山流れている症例を見る際の参考にしていただければ幸いです。ネットで「拘縮鼻の修正」として派手に変化させた結果を見たときは、そのクリニックの拘縮鼻の定義を疑ってください。

執筆

銀座すみれの花クリニック

医学博士 院長 横山才也

日本形成外科学会認定形成外科専門医

日本美容外科学会認定(JSAPS)美容外科専門医