ー2020年4月19日のブログ記事を移行しましたー
「全く聞いていない手術をされていた」
という方がいます。泣き寝入りしないでください。
韓国ではしばしばあることで、患者様の反応も様々です。「無料で綺麗にしてもらったならOK」という方もいれば、「勝手にされたことは許せない」という方もいます。
実は日本の美容外科でもたまに同様のご相談があります。韓国だけの話ではありません。この記事では日本の美容外科で発生した場合の対処法についてご紹介します。
クリニックにとってもリスクが高い
勝手な手術をされた場合、それが公になればクリニックにとっても大ダメージとなり、患者様がXなどに投稿したら一発でクリニックの信用が失墜、炎上、ずっとネガティブイメージがついて回ることになります。医師も美容外科医としてのキャリアに大きな傷がつきます。
それでも医師が「説明していない手術をしてしまった」のは以下の可能性があります。
・術中判断で必要と判断して行った(術中判断について事前説明、同意していれば問題なし)
・患者を取り違えて間違った手術を行った
・医師の勘違い
・SNS向けの症例を作るためにあえてやった
・患者をきれいにしてあげたかった、サービス(韓国のクリニックでありがちな理由)
泣き寝入りをする必要はない
勝手なことをされた場合は、泣き寝入りする必要はありません。たとえモニター無料手術であってもインフルエンサー案件であってもです。まずは一度クレームをいれましょう。
近年はInstagramの映えを狙って、過剰な手術をするクリニックが増加しています。患者様をPRの道具だと考えて黙って派手な手術を行います。
一度も説明されていない手術をされた、希望していない手術をされた場合、たとえ手術後に同意書のサインを強引にさせられたとしても、無料手術であったとしても、
泣き寝入りはしないでください。
患者様が行うべきこと
本当に聞いていない手術だったのか、しっかりと確認を進めます。聞いていたのにすっかり忘れていた、「先生に全部お任せします!」「きれいにしてください!」と言っていた、後で書類を見たら説明を受けていた、ということもよくあります。本当に勝手にされてしまったのか、術前のやり取りや同意書などで確認をしましょう。
カルテ一式を確保
診療録だけでなく、手術までのデータ等全てを請求(カルテ開示)します。カルテ開示の請求を受けたら開示するのは医療機関の「義務」、請求は患者の権利です。*患者様に費用負担が発生します。
予定されていた手術と実際に行われた手術を一覧にする
一覧にしましょう。自分の主張が本当に正しいのか確認にもなりますし、誰かに相談するときに伝わりやすいです。
記憶をメモしておく
記憶があるうちに起こったことの詳細をメモしておきます。もし手術のあとに新たな同意書に署名させられたとしたら、そのことも記録に残します。患者様の勘違い、誤解、ということもあり得ます。まずは冷静にメモしましょう。
誰かに相談する
親、配偶者、友達など、身近な方にも相談しましょう。他院で相談するのも一つの方法です。弁護士に相談するのは聞いていない手術を勝手にされたことが確実になってからです。
SNSの投稿を交渉材料にはしない
勝手な手術が事実であれば口コミで公開して糾弾したくなる方もいるかと思いますが、先に特定できる口コミをばら撒いてしまうと話し合いが不利になることがあります。
無料モニター、割引モニターは関係ない
手術代金が無料か割引か正規料金かは全く関係ありません。同意していない手術を身体に加えたことは料金とは全く別問題となります。
他のクリニックに相談に行って記録を残してもらう
本当に聞いていない手術が行われているのか、他院の医師に医学的に確認してもらい、カルテに記録してもらいましょう。
自分が受けたクリニックがどのようなクリニックなのかネットで確認
過去に裁判を起こされているクリニックであれば、ダメージを最小限にするために早々に示談で解決を図るか、逆にクレーム慣れしていて相手にしないか、のどちらかです。「クリニック名」「裁判」「失敗」などで検索してみましょう。手術を受ける前とは違った景色が見えてくる可能性があります。
おわりに
麻酔から目覚めたら聞いていない手術をされていた、ガーゼを外したら聞いていない手術のあとがあった、他院に相談に行き画像検査したら聞いていない手術をされたことが明らかになった・・患者様が気付くタイミングは人それぞれです。
聞いていない手術は医療ではあってはならないことです。たとえ自費診療の美容外科であっても同じです。泣き寝入りせず、まずは証拠を確保して、医療事件に詳しい弁護士に相談します。交渉の順番が重要となります。
裁判まで進めると患者様の名前が公開されるほか多額の費用や時間の負担が発生します。その上、満足できる結果が出る保証はありません。現実的には、修正手術で解決できる範囲であれば、示談で納得のいく結果を出すことが患者様にとって負担が最小限で済む方法です。
後遺症が発生して長期治療が見込まれる場合は、目先の返金だけで安易に満足せず、他の医療機関で診断書をもらい、その後も治療費の負担が続くことを視野に入れて交渉をした方がよいです。
当院は、当院での修正手術の費用のために前医に返金をしてもらうよう患者様に促すようなことはしておりません。当院は依頼された手術を責任を持って果たすだけであり、いついくらの請求をして支払いを受けるかは患者様と前医の問題となります。弁護士のご紹介も行なっておりません。
当院では勝手な手術をされてしまった方々の修正手術をこれまで沢山お受け入れしてきました。泣き寝入りをする方やクレームを言わない方が多いため記事にまとめました。参考になさってください。