小鼻の張り出しと丸みを減らす方法です。当院では、症状によって治療を選択します。
当院における整鼻術は、正しい解剖学の知識に基づき形成外科の手技を使って治療を行っております。
特に鼻の軟骨を形成するには、出来るだけ侵襲の少ない処理が必要で、採取した耳の軟骨も適した位置に移植しなければいけません。また鼻部は脂腺が多いので、キズを目立たなくするための経験ある皮膚縫合が必要です。
鼻すじを高くしたり、小鼻を細くする手術のことです。
患者様のご希望を伺い、鼻を鼻根・鼻背・鼻尖・鼻翼に分けて検討し、ヒアルロン酸注入やインプラント使用以外に軟骨形成術、耳介軟骨移植術、鼻中隔延長術も行っております。当院は自然な鼻のかたちを形成することに重みをおいております。
カウンセリングでは鼻骨や軟骨の形態や皮膚の性状を確認させて頂き、施術方法や手術方法を決定させて頂きます。
施術
施術時は麻酔をするので痛みはなく、施術時間は手術内容によって異なります。
施術後
翌日か翌々日に消毒、7日後に抜糸、2週間後、1か月後、3か月後に経過観察にお越し頂きます。
患者様の希望や悩みである点を可能な限り理解し、満足できる結果を実現するように検討させて頂きますが、整鼻術のポイントは多くの場合、極端な変化を招かないように施術することです。
鼻を高くしたり、小鼻を狭くしても、他人に気付かれないくらいが適当な場合がほとんどです。周りから“なんとなく変わった”、“お化粧を変えたようだ”と言われる程度でも、多くの患者様はその結果に満足できています。
当院では患者様のニーズに応えるため、簡便なヒアルロン酸注入、インプラント挿入から根本治療である軟骨形成術、耳介軟骨移植術、鼻中隔延長術まで行っております。
特に鼻尖の形成術ではシリコンをテンプレート(型板)とし、それに基づいて耳介軟骨を細工し、鼻に移植します。
鼻すじをつくるにはヒアルロン酸注入が効果的ですが、鼻先には不向きです。プロテーゼは簡便で有用な方法です。
皮下組織の減量、軟骨形成、耳介軟骨移植が必要な場合があり、これらは鼻先の形成には有用な方法です。
鼻中隔に軟骨を付け足すことで、鼻先を高くしたり、斜め前方に向けたりします。アップノーズの治療に有用です。
ご希望1: プロテーゼで鼻筋を高く
<<鼻根から鼻背にかけての隆鼻術>>
当院における施術までの流れ
手術について
術後について
ご希望2: 大きな変化を望まない程度に鼻先を高く
<<<隆鼻術>>>
当院における施術までの流れ
当院では鼻先にヒアルロン酸注入は行っておりません。この部位に対するヒアルロン酸使用は血行障害をきたす可能性があるため危険です。
手術について
①鼻翼軟骨を形成する
鼻先が低く感じている方の中には左右の鼻翼軟骨が開いてることがあります。この場合➀の手術だけでも印象が変わります。局所麻酔で両方の鼻孔縁を皮膚切開し、開いた軟骨を閉鎖縫合します。このとき中央の脂肪を縫合した軟骨の上におき、高さをかせぎます。ドレナージチューブを入れることはほとんどありません。
②鼻尖部に軟骨を移植
耳から軟骨を取り、移植します。当院では患者様からの軟骨を使用しており、動物からの異種軟骨(保存軟骨)や他人の軟骨は使いません。 軟骨は耳の後ろ側から取り、丁寧に皮膚縫合を行うのでキズは目立ちません。 通常は右孔縁のみの切開で軟骨を移植し、ドレナージチューブは2~4日間入れます。
術後について
ご希望3: スッとした鼻先に
<<隆鼻術>>
鼻尖と鼻柱を前方や斜め下方に高くします。当院における施術までの流れ
①鼻翼軟骨形成術+耳介軟骨移植術
鼻先の軟骨を形成した上、耳介軟骨を鼻尖や鼻柱上部に移植します。鼻翼軟骨内側脚が比較的広く開いてる方に適応で、移植に必要な土台をつくるため、移植した軟骨の効果を得ることができます。
高くする鼻先の方向は自在に決めることができ、移植軟骨をしっかりと土台となる軟骨に固定するので、術後にずれる可能性も低くなります。
このように単なる軟骨移植と異なる点は、“しっかりとした鼻尖づくり“にあります。
局所麻酔のみも可能ですが、当院では静脈麻酔で手術を行っています。両方の鼻孔縁と鼻柱を皮膚切開し、鼻の手術は行い、軟骨は耳介の後ろから採取します。
鼻部と耳介にはドレナージチューブを入れます。
②鼻中隔延長術
鼻中隔を土台に鼻先を高くする方法です。
鼻の奥にある鼻穴を左右に分けているしきりの中の軟骨を土台として、鼻尖を高くしたり斜め前方に出します。この軟骨を鼻中隔軟骨といって、この軟骨と鼻翼軟骨の間に別の軟骨を継ぎ足すことで鼻先を延ばすため、“鼻中隔延長術“といいます。継ぎ足しとなる軟骨は、
1:鼻中隔軟骨の奥の一部
2:耳介軟骨
3:肋軟骨
であり、当院ではこの順番で選択します。適応は鼻尖が低い方、鼻翼軟骨形成術と耳軟骨移植で効果が得られそうもないアップノーズの方です。
全身麻酔(あるいは静脈麻酔)で手術を行います。
オープン法で手術を行う必要があり、採取軟骨が耳介であれば、他の手術同様、耳の後方から取ります。また肋軟骨は右の胸部からの採取で、女性であれば乳房下溝ラインに一致して切開します(縫合跡を目立たないようにするためです)。
血腫(血液のかたまり)予防のため、鼻部にドレナージチューブを入れ、継ぎ足しの軟骨が耳介や肋軟骨であれば、この部位にもチューブを入れます。
ドレナージチューブは2~4日間の挿入となります。
術後について
ご希望4: 小鼻を縮小したい
<<鼻翼縮小術>>
当院における施術までの流れ
以下の手術方法があります。
➀鼻翼基部外側切除術
➁鼻翼基部内側切除術
➂鼻翼基部全層切除術
(外側と内側を切除)
➃鼻孔底皮弁形成術
➀~➂は鼻の穴の形によって選択されます。外側だけ切除するか、内側だけの切除か、或いは両方行うか、診察で判断します。
➃は鼻の幅と鼻孔底が横に広い方に適応です。場合によっては➀~➂の1つと➃を組み合わせて手術を行うこともあります。
手術について
手術は局所麻酔で行います。
選択された手術方法で皮膚上にデザインし、切除範囲を患者様に見て頂いた上、手術を始めます。納得されないまま手術を行いませんのでご安心ください。術後の縫合線を目立たないようにするため、脂腺を目視しながら真皮深層縫合と表層縫合を行います。縫合部にはドレナージチューブは入れません。
術後について
ご希望5: わし鼻・ハンプの治療
<< ハンプ骨きり術・鼻骨幅寄せ術 >>
通常アジア人は鼻筋が平坦で、途中が突出することはあまりありません。そのため鼻背の中央よりややオデコ側に角があると気になるものです。これを「わし鼻」「ハンプ」といいます。このハンプは手術によって治療が可能です。当院における施術までの流れ
以下の手術方法があります。
➀: 鼻骨・上外側鼻軟骨部分切除術
➁: ➀+鼻骨幅寄せ術
➀は軽度のハンプに適応です。鼻骨と軟骨の一部を切除するのみです。
➁は目立ったハンプ、いわゆる「わし鼻」の治療です。大きなハンプを削ると鼻筋が平らになり、低くなったように見えます。そのため鼻背の骨切りと同時に鼻骨の幅寄せ術が必要になります。まずは➀の治療を行い、鼻のかたちに満足いかなかった場合、のちに➁の手術を行っても構いません。➀と➁の間隔は腫れが改善する2週間程度です。
手術について
手術は➀は静脈麻酔、➁は全身麻酔で行います。
➀: 通常は片方の鼻孔縁を切開し、角になっている鼻骨と軟骨の一部を切除します(大きさと角度によっては両方の鼻孔縁切開になります)。ドレナージチューブを入れ、縫合します。鼻の上からテープ固定のみでギプスは必要ありません。
➁: ➀の鼻腔内切開に加え、鼻の横に4~5ミリ程度の小切開を左右1カ所ずつ入れます。鼻筋を平坦にしてから幅寄せ術を行います。鼻横の切開部は二針程度の縫合で、鼻の中にはドレナージチューブを挿入し、縫合します。〝デンバースプリント〝といって、鼻専用のギプスで外側固定し、軟膏ガーゼで内側固定を行います。
術後について
ご希望6: 鼻の穴のかたちを治したい
<< 鼻孔縁(びこうえん)形成術 >>
当院における施術までの流れ
〈鼻の穴が逆三角形の方〉→鼻孔縁W形成術
もともと鼻の穴が逆三角形の形の場合は、鼻翼軟骨内側脚が開いてる方が多く、鼻翼軟骨形成を行うと同時に鼻先側の鼻孔縁をW形成術で治療します。勿論鼻先の軟骨を形成する必要ない場合には、鼻孔縁のみのW形成術となります。
〈先が尖った鼻穴の方〉→全層皮膚移植、皮膚軟骨複合移植
鼻尖縮小術で、無理に鼻先の軟骨を真ん中に寄せたときに発症します。
この場合、縫合した糸を緩めることで軟骨の緊張をとる必要があります。しかし元の鼻先に戻ることもあり、現状の鼻先をご希望されるなら、鼻の穴の尖った部分に全層皮膚移植、あるいは耳介からの皮膚軟骨複合移植を行います。
〈ティアドロップ型変形の方〉
以下二つの選択があります。
選択1.Z形成術、ファイブフラップ法
選択2.全層皮膚移植、皮膚軟骨複合移植
小鼻縮小術のうち鼻翼基部内側切除術(鼻の穴の内側を切除)をお受けになった場合に生ずることがあります。この原因は手術方法の選択が間違っていた、過剰に切除したなどです。
軽度の場合はZ形成術やファイブフラップ法で治療できますが、組織が不足している時は、厚めの真皮をもつ皮膚の移植や皮膚軟骨複合移植を選択します。
手術について
手術はいずれも局所麻酔で可能ですが、不安感が強い方は静脈麻酔となります。
W形成術、Z形成術、ファイブフラップ法では、ドレナージチューブの留置はありません。
組織移植では鼻の穴に小さなガーゼを固定します。また組織を採取した部位はドレナージチューブを挿入します。
術後について
ご希望7: 小鼻が下がっているので治したい
小鼻が垂れ下がっている鼻を引き締めます。
小鼻のキワが鼻柱の根元より低い位置にあると「小鼻が下がっている」と感じる方がいらっしゃいます。それに加えて鼻尖が丸いと、より小鼻の下垂が著しく見えることがあります。
この場合、鼻翼基部(小鼻の根元)、特に下方を中心とした形成が必要で、症状によって小鼻の外側や内側も同時に切除します。
小鼻の下垂が著しい時には、鼻尖や鼻柱の形成術を追加することがあります。
当院における施術までの流れ
当院では医師以外のカウンセリングはありません。初診では医師が診察し、どのような小鼻がご希望か、お聞きします。小鼻と鼻尖鼻柱のバランスを考え、適切な手術方法を以下より選択致します。
選択1.鼻翼基部形成術
鼻翼下方を中心とした組織減量術で、小鼻のキワを上に上げる方法ではありません。小鼻の下方が小さくなることで、見た目、小鼻が上がったように見えます。
選択2.鼻翼基部形成術+鼻尖鼻柱軟骨移植術 あるいは 鼻翼基部形成術+鼻中隔延長術
小鼻のキワが鼻柱より高い位置に見せるには、鼻翼基部形成術に加えて、鼻尖鼻柱上部に軟骨を移植したり、鼻中隔を延長することで、相対的に小鼻が上がってるように見せる方法もあります。
選択3.その他の方法
鼻の軟骨やプロテーゼに糸をかけ、小鼻を引き上げる方法も他院で行われているようですが、軟骨の変形、プロテーゼの位置が変わるなどの可能性も考えられ、当院では行っておりません。また骨膜に糸をかけて、小鼻を引き上げる方法は、時として皮膚に歪みができるため、それを理解して施術を受ける必要があります。
手術について
手術は鼻翼基部形成術のみであれば局所麻酔で可能ですが、不安感が強い方は静脈麻酔となります。また鼻尖鼻柱への軟骨移植術は静脈麻酔、鼻中隔延長術では静脈麻酔あるいは全身麻酔です。
ご希望8: 修正再建手術 他院で行った鼻の手術をやりなおしたい
他院で思わぬ結果となってしまった鼻に対して、様々な形成外科の技術を用いてやりなおします。そのため当院では修正手術のことを修正再建手術といいます。
=以下のような方が来院されています=
その他、鼻の美容手術後のトラブルについて承ります。
当院における施術までの流れ
手術について
麻酔方法はそれぞれの修正や再建の方法よって異なります。
鼻中隔の深いところの再建、鼻と耳の同時再建などでは、全身麻酔となります。
ドレナージチューブが入ってある場合は、シャワーで洗髪する程度なら、縫合部に水は入りませんから心配いりません。洗顔も翌日から可能です。
(★修正再建手術で耳から軟骨を取った場合、耳の前方と後方で小さなガーゼが縫合固定されます。このガーゼはシャワーがかかっても水分を吸収することはありません。ただし洗髪でこのガーゼが取れないように注意して頂きます)