鼻 初回手術:シリコンプロテーゼとカルメラストラット法 術後6ヵ月

鼻全体が低く、アップノーズの改善を含めた相談で来院されました。

患者様は鼻中隔延長術を受けることを考えていたのですが、鼻翼幅が眼窩間距離(左右目頭の間の長さ)より2㎜程度短く、選択は、それほど鼻尖を高くしない延長術かカルメラストラット法が考えられました。

また鼻翼が上方の向いた鼻翼退縮(Alar retraction)を伴うアップノーズ(Upturned nose)であり、鼻中隔延長術による鼻尖の高さと方向によっては、鼻根~鼻背とのバランスと鼻翼形態に大きく影響し、違和感を伴う結果になる可能性もありました。

そのため鼻翼形態と鼻孔縁の位置を優先にし、鼻尖の高さはそれほど重視しない方針としました。手術方法は以下でした。

・耳甲介軟骨によるカルメラストラット法

・鼻根~鼻背部I型シリコンプロテーゼ留置術 (鼻根部シリコンの厚さ 2.8㎜)

↓術前 正面

肌の状態を示す女性の顔のクローズアップ。

↓術後6ヵ月後

女性の顔のクローズアップ、肌がつややかで、表情は中立的。

↓術前 斜位①

顔の横側を向いた若い女性のポートレート。肌は滑らかで、微細な赤い斑点が見える。背景は淡い青色。

↓術後6ヵ月

若い女性の顔のクローズアップ、整った顔立ちと自然な肌の質感

↓術前 斜位②

横を向いた女性の顔のクローズアップ。肌に軽い光沢があり、小さなほくろが見える。

↓術後6ヵ月

側面から撮影された女性の顔、健康的な肌色と整った眉毛を持つ。

↓術前 側面

女性の横顔、明るい肌、軽い吹き出物とそばかすが見える。背景は薄い色。

↓術後6ヵ月

女性の横顔の写真。肌は滑らかで、髪は後ろで留められている。背景は薄い色。

↓術前 軸位

顔の一部、特に鼻と唇が近くに写っているクローズアップ画像

↓術直後 鼻柱縫合部

鼻が上向きに写るモノクロの画像で、傷跡と糸が見える

↓術後6ヵ月

鼻の先端と鼻孔のクローズアップ

鼻中隔延長術、カルメラストラット法にはそれぞれ良い点、適さない点があります。

鼻中隔延長術を勧められても必ずしも満足いく結果が得られるわけではなく、一方、カルメラストラット法においては、鼻中隔延長術ほどの変化が得られないことを理解しなければけません。

手術方法の選択は、その後の生活に大きく影響します。

ー手術料金ー

カルメラストラット法(耳軟骨)770,000円税込

シリコンプロテーゼ隆鼻術 330,000円税込

*2024年の料金です
*モニター割引があります
*別途診察料、検査料、麻酔料、薬剤料が必要です

美容手術のリスクを示すテキストで、出血、血腫、出血斑、感染、術後の腫れ、左右差、傷あと、疲労について言及している。

銀座すみれの花クリニック
院長 横山才也
日本専門医機構認定形成外科専門医
日本美容外科学会(JSAPS)認定美容外科専門医
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術後感染による瘢痕拘縮:鼻柱後退を伴うアップノーズに対する修正再建術

2020年国内の美容クリニックで、シリコンプロテーゼ挿入術、および、他人の肋軟骨(IHCC)による鼻中隔延長術を受けた患者様です。

術後3日目に鼻尖~鼻背が発赤・腫脹し、プロテーゼを摘出したのですが、その後徐々に鼻柱が後退し、術後1ヵ月でアップノーズが顕著になりました。

患者様は、この手術の10年前に別のクリニックでI型シリコンプロテーゼを留置しており、今回の手術ではプロテーゼの交換を行わず、延長術を受けたそうです。

感染の原因は、プロテーゼを交換せず、異物であるIHCCによる延長術を行ったことにあると考えられました。

2019年から2020年にかけて国内の一部の美容クリニックで非常に多くの方がIHCCで鼻中隔延長術を受けました。

2019年に海外の由緒ある形成外科雑誌にIHCCが非常に有用な素材であると報告され、IHCCの販売が促進されたと考えられました。

しかしその投稿論文の著者は、珍しくPh.D.(博士)は持っておらず、共同著者は、これも珍しくM.D.(医師)ではなく、Engineer(開発に関わった技術者でしょうか)でした。

この雑誌は審査が厳しく、著者のほとんどがPh.D.&M.D,つまり医師であり、医学博士を持つ研究者レベルの方々です。

この発表論文は違和感がある内容で、なぜ投稿論文が受理されたのか疑問でした。以前この雑誌の査読(論文審査)を他の医療機関から私が専門ということで依頼されたことがあるのですが、海外の著名な医師から審査を通して欲しいというプッシュがあったと聞きました。このような雑誌であっても外部からの圧力によって審査は通るものなのでしょう。

この患者様は当院で3回の修正術を受けました(2回目の手術は、3回目の手術の準備であり、2回目の1週間後にメインの3回目の手術を行いました)。

1回目の修正術(感染から10ヶ月後)

・鼻骨々切り幅寄せ術

・鼻尖部移植軟骨摘出・瘢痕減量術

・鼻中隔部IHCC摘出術

・肋軟骨による再延長術

・鼻根~鼻背部細片耳軟骨移植術

・両側鼻孔縁形成術(肋軟骨)

2回目手術

皮膚の伸展性が回復するのを待ち、1回目の修正から2年10ヶ月後

・鼻尖部皮下剥離術

3回目手術(2回目手術から1週間後)

・ストラット法による鼻柱移動術

・左右下外側鼻軟骨修正術

・鼻柱基部細片耳軟骨移植術

左:術前  右:3回目修正術5ヶ月後

施術前と施術後の顔の比較写真。左側は施術前、右側は施術後。

↓術前 正面

女性の顔のクローズアップ。肌はツヤがあり、自然な表情をしている。

↓3回目術後5ヵ月

カメラに向かって微笑んでいる若い女性の顔のクローズアップ。彼女はダークカラーのニット帽をかぶり、ナチュラルなメイクを施している。

↓術前 斜位①

顔のクローズアップ、女性の顔が正面を向いている。

↓3回目術後5ヵ月

顔の側面を見せる女性のポートレート。眉毛が整えられ、口紅を塗った唇が印象的。

↓術前 ②斜位

女性の顔の横からのショット。肌は光沢があり、表情は穏やか。眉は自然な形をしている。

↓3回目術後5ヵ月

アピアランスを写した女性の顔のクローズアップ。彼女は黒い帽子をかぶり、リップに色が付いている。

↓術前 側面

女性の横顔の写真。肌は滑らかで健康的に見え、自然な髪型をしている。

↓3回目術後5ヵ月

女性の横顔。黒いヘアバンドを着用し、優しい表情をしている。肌はなめらか。

次回鼻翼挙上術を検討していましたが、患者様が治療を要する不整脈を発症し、修正術は、これで最後となりました。術後感染における修正は、複数回必要なケースもあり、また感染による組織変性によって皮膚の伸展性を待つことになればゴールまでが非常に長くなります。

ー手術料金ー

1回目手術

・鼻骨々切り幅寄せ術 660,000円(税込)

・鼻中隔部IHCC摘出術  440,000円(税込)

・肋軟骨による再延長術  1,650,000円(税込)

・鼻根~鼻背部細片耳軟骨移植術 550,000円(税込)

・両側鼻孔縁形成術(肋軟骨) 220,000円(税込)

2,3回目手術

・鼻尖部皮下剥離術   330,000円(税込)

・ストラット法による鼻柱移動術  770,000円(税込)

・左右下外側鼻軟骨修正術  385,000円(税込)

・鼻柱基部細片耳軟骨移植術  275,000円(税込)

別途術前検査料、診察料、麻酔料、薬剤料を要します

*上記料金は2024年9月時点の正規料金です
*モニター割引があります

美容手術のリスクについてのリスト

銀座すみれの花クリニック
院長 横山才也
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【専門医解説】注意喚起:鼻プロテーゼの上にはヒアルロン酸を注入できません 感染の可能性 鼻の変形とアップノーズ

鼻のプロテーゼ上には

ヒアルロン酸を注入すべきではありません。

プロテーゼが入っているのに

もう少し高くしたいからと言って、

ヒアルロン酸を注入すると

プロテーゼが感染してしまうことがあります。

ヒアルロン酸注入前の

不十分な皮膚消毒では、

感染することがあり、

この場合

注入から1~5日程度で

鼻部が発赤し、腫れます。

プロテーゼが感染したときは

抗生物質の内服や点滴で

様子をみるべきではなく、

プロテーゼ摘出が第一選択となります。

鼻孔縁を切開し、

ドレナージチューブを挿入し、

毎日洗浄といった方法もありますが、

改善に時間がかかり、

鼻翼軟骨が健康なかたちのままで

治療しないケースもあります。

特にプロテーゼが感染したにもかかわらず

内服薬や点滴だけで様子をみると

炎症が拡がり、

鼻の皮膚が拘縮し、

鼻翼軟骨が収縮することで

鼻尖の変形、アップノーズを発症します。

また感染の増悪で

皮膚に穴が開き、排膿することによって

その傷あとが残ることもあります。

鼻プロテーゼ上や近傍に

ヒアルロン酸を注入することは

感染するリスクがあり、

控えなければいけません。

以前鼻プロテーゼが入っている患者様で

他院で眉間にボトックスを注入し、

プロテーゼが感染した方が

当院にお越しになったことがありました。

鼻プロテーゼが入っている場合、

鼻へのヒアルロン酸注入は控えるほうが良く、

眉間や鼻根周囲へのボトックス注射は

慎重な検討が必要かと思います。

以下の画像は

鼻根に数回ヒアルロン酸を注入したところ

横に拡がってしまった患者様です。

↓初診時

 鼻根を高くし、すっきりさせようと

 何度も注入しているうちに

 太い鼻根になってしまいました。

顔の中央部分、鼻と皮膚の質感がクローズアップされた画像

↓ヒアルロン酸を溶解し、

 鼻根から鼻背にI型シリコンプロテーゼを

 入れることになりました。

 溶解すると鼻根から鼻背は平坦になりました、

顔の中心の部分を示す画像。鼻と周囲の肌のテクスチャーが見える。

↓プロテーゼ挿入から2ヵ月です。

 希望通りの細めの鼻根になりました。

 この患者様は同時に鼻尖形成も行いました。

顔の近接画像、鼻と口元が中心に写っている。

この患者様は

術後の結果に満足されていましたが、

プロテーゼを挿入した患者様の中には、

数か月経つと

鼻の高さやかたちに慣れてしまい、

物足りなさを感じる方もいらっしゃいます。

高いプロテーゼを入れると

抜きたくなり、

控えめなものを入れると

もっと高くすべきだったと考えがちで、

現状を受け入れる努力も必要です。

慣れに負けて、

ヒアルロン酸を注入するといったリスクを

安易に選択しないようお気をつけください。

銀座すみれの花クリニック
院長 横山才也
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