はじめに
小鼻縮小には外側切除や内側切除の方法がありますが、小鼻縮小フラップ法という第三の方法があります。このフラップ法を受けた後に、
「小鼻が寄りすぎた」
「鼻の穴の形が不自然になった」
「鼻の下がつっぱる」
と感じ、修正を検討されることがあります。
修正方法は、以下によって変わります。
・以前の手術でどの組織が移動されているか
・どこが切除されたか
・どのように固定されているか
・いつ受けたのか
引き寄せられた組織の解除で改善を目指せる場合もあれば、不足した組織を補う再建が必要な場合もあります。この記事では、小鼻縮小フラップ法の仕組みと、術後の状態に応じた修正の考え方を説明します。
小鼻縮小フラップ法とは
フラップとは、組織の一部を羽のような状態で立ち上げ、移動して利用するものです。小鼻縮小では、鼻の穴の入口付近の組織を使って、小鼻を内側へ移動させる方法があります。
代表的な方法の一つでは、表面の皮膚を取り除いた組織を、鼻柱の付け根付近の皮下に作ったトンネルへ通し、反対側などに固定します。

糸だけで引き寄せる方法とは異なり、移動させた組織の癒着も小鼻の位置を保つ要素になります。糸だけで行う簡便な方法もあります。
ただし、「フラップ法」という名称だけで手術内容を特定することはできません。皮弁の作り方や固定先は異なり、内側・外側の皮膚切除を併用している場合もあります。名前だけ使っていて実際は糸のみの場合もあります。執刀医によって技術には雲泥の差がありますので、修正を考える際には実際に行われた手術内容の確認が必要です。
手術を受けるタイミングについて
手術を受けて3週間以内であれば多くの場合局所麻酔で修正できます。
3週〜4週の場合は個人差があり、局所麻酔で外すべきではないケースもあります。
4週以降になると癒着が進んでいるので他の方法で修正することになります。
ただし、受けられた手術が標準的なフラップ法であればという話になります。もし独自性の強い方法や当院が想定できない方法の手術を受けられている場合は、手術直後でも簡単に抜けず、しっかりと修正する必要がある場合もあります。どのような手術を行なっているのかしっかり前医にご確認をされてお越しください。
修正前に確認すること
小鼻の幅だけでなく、鼻の穴の大きさと形、小鼻の付け根の位置、左右差、傷跡、皮膚の余裕を確認します。鼻の下の盛り上がりやつっぱりについては、移動された組織、瘢痕、術後の腫れなど、どこに原因があるかを見極めます。
鼻の穴が狭い場合は、呼吸への影響も評価します。入口そのものが狭いのか、内部に癒着があるのか、息を吸ったときに小鼻が内側へ落ち込むのかによって、必要な治療は異なります。
以前の手術前の写真や手術記録があれば、変化の原因を判断する参考になりますのでご用意ください。鼻尖形成や鼻中隔延長などを同時に受けている場合は、それらによる変化も含めて検討します。
状態に応じた修正方法
引き寄せが主な原因の場合
小鼻を内側へ引き寄せた組織や固定が変形の主な原因であれば、固定の解除、フラップの切離、周囲の癒着の剥離などを検討します。そのうえで、小鼻の付け根を無理なく移動できる位置へ調整します。
ただし、これは「フラップを切れば元に戻る」という意味ではありません。術後に生じた瘢痕や組織の不足が残れば、解除だけでは十分に広がらないことがあります。どこまで移動できるかは、皮膚の余裕と血流を確認しながら判断します。
瘢痕によるひきつれが主な原因の場合
瘢痕とは、傷が治る過程で形成される硬い組織です。瘢痕が縮むことで鼻の穴の入口が引きつれたり、小鼻の輪郭が変わったりすることがあります。
局所的なひきつれでは、瘢痕の解除や切除、周囲の皮膚の組み替えを検討します。皮膚の組み替えには、傷の方向を変えてひきつれを分散させるZ形成術などがあります。
一方、広い範囲に組織が不足している場合は、瘢痕を取り除いて縫い直すだけでは、再び強い張力がかかる可能性があります。組織を補う方法が必要かどうかも検討します。
皮膚や鼻の穴の内側の組織が不足している場合
皮膚の切除や強い瘢痕によって組織が不足している場合は、周囲の組織を移動する局所皮弁、皮膚移植、耳から採取する複合組織移植などを検討します。
複合組織移植では、皮膚と軟骨などを一緒に移植し、鼻の穴の内側の組織を補いながら形を支えることがあります。移植する組織の種類と量は、不足している場所と小鼻の支えの状態によって選びます。
移植には、組織が十分に生着しないこと、色や質感の違い、収縮、採取部の傷跡などの問題があります。必要な症例で慎重に検討する方法であり、すべてのフラップ法の修正に必要なわけではありません。
小鼻の支えが弱くなっている場合
息を吸ったときに小鼻が内側へ落ち込み、空気の通り道が狭くなる場合は、耳の軟骨などを使った補強を検討します。
皮膚の不足と支えの不足は別の問題です。軟骨だけを入れても皮膚の不足を解消できるとは限らず、組織の移動や移植を組み合わせることがあります。
元の鼻に完全に戻せるとは限りません
フラップ法で一部の組織が残されていても、表面の皮膚が除去されていたり、別の部位の切除が併用されていたりすることがあります。また、手術後の癒着や瘢痕によって、組織の動き方も変わります。
そのため、手術前の状態を完全に再現することは難しい場合があります。修正では、どの不自然さを軽減したいのか、呼吸に支障があるのかを整理し、改善できる範囲と残る可能性のある問題を共有することが大切です。
小鼻の幅を広げることで鼻の穴の形が変化したり、新たな傷跡が生じたりする可能性もあります。修正後の左右差や再度のひきつれも含めて検討します。
修正の時期と術後の管理
手術直後は、腫れや傷の硬さによって形が不自然に見えることがあります。形の修正については、術後の変化や瘢痕の落ち着き方をみながら時期を判断します。「何か月たてば必ず修正できる」と一律には決められません。
一方、息が通りにくい、赤みや痛みが強くなっている、膿が出る、皮膚の色が変わるといった症状がある場合は、経過観察の期間を待たずに診察が必要です。
鼻の穴の狭さを修正した場合は、再び狭くなることを防ぐため、術後に鼻孔を保持する器具(レティナ)(を使用することがあります。器具の必要性、形、使用期間は個別に判断します。自己判断で鼻の穴を広げたり、器具を入れたりすることは避けてください。
修正手術にもリスクがあります
修正手術には、腫れ、内出血、出血、感染、傷跡、感覚の変化(知覚鈍麻や知覚過敏など)、左右差、輪郭の不整、再癒着、再狭窄、血流障害や組織壊死などのリスクがあります。移植を行う場合には、生着不良、吸収、変形、採取部の傷跡なども生じる可能性があります。
以前の手術によって血流や組織の柔らかさが変化していることもあるため、一度に大きく形を変えることが適切とは限りません。状態によっては段階的な治療を検討します。
小鼻縮小フラップ法の修正は、手術名だけで方法を決めることができません。現在の形と組織の状態を確認し、見た目と呼吸の両方を考慮して治療を選びます。
料金
小鼻フラップ法修正
局所麻酔で行うシンプルな鼻翼基部修正 495,000円(税込)
全身麻酔で行う鼻翼基部修正は状態によって診察で決定します。
*料金には別途麻酔料、薬剤料、診察料、検査料が必要です
*モニター割引があります
*2026年の料金です
通院回数
局所麻酔または静脈麻酔手術で行い、順調な経過の場合は、翌日か翌々日に処置、術後1〜2週間程度で抜糸を行います。
全身麻酔手術の場合は、指示に従ってください。
手術のリスク
出血、血腫、出血斑、感染、術後の腫れ、左右差、傷跡、瘢痕、感覚の変化(知覚鈍麻や知覚過敏など)など詳しくは術前にご説明を行います
銀座すみれの花クリニック
院長 横山才也
日本専門医機構認定形成外科専門医
日本美容外科学会(JSAPS)認定美容外科専門医
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